災害・防災学ー風水害2
大雨によって生じる現象
大雨それ自体で人が死ぬということはない、大雨が起こす現象によって災害が発生する。
洪水
河川洪水
河川の水位が上昇し、破堤や越流が遅り、河川水が河道外へあふれること。
高水敷に公園や駐車場、畑があり、そこに水がくることを災害のように言うことがあるが、高水敷は”川”の一部なので、そこに水がくることはいわば”当たり前”のこと。
内水氾濫
破堤、堤防からの越流はなく、流域から集まった水が排水できずたまる。
水の力は 水深×流れの速さ
だから、何センチまでの水深であれば安全ということは言えない。
土砂移動現象 Mass Movement
斜面崩壊(崖くずれ)
地中にしみ込んだ水分が土の抵抗力を弱め、雨や地震などの影響によって急激に斜面が崩れ落ちること。崖崩れで土砂が到達する範囲はげ家の高さの1倍以内のことが9割。長くても3倍以内。崖の傾斜が30度以上だと土砂災害警戒区域となる。
地すべり
比較的緩い斜面で、低速でその地域まるごとずるずると動いていく。普通は数㎝/日以下。一時的に高速化するときでも歩行速度程度。活動は長期。発生場所は地質によって限定される。
土石流
土砂、石礫と水が混合して一体となって流れ下る現象。長距離、高速(数百~数千m、数十km/h)。流れが速いので、谷底にいたとして土石流を目視してから川から直交する方向に逃げたとしても助からないかもしれない。