災害情報学 災害と情報

災害情報とは、防災および減災のために必要とされる情報と考えられる。(日本災害情報学会設立趣意書より)

 

情報とは?

DIKWモデル

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単なる「データ」があるだけでは役に立たない。整理されていない情報は理解、学習(=加工)に多くの時間が必要になる。形がないが、それ自体に価値がある一方で、存在するだけでは使えない。

 

コミュニケーションモデル

人と人のコミュニケーションには、情報の送り手が伝えたかったメッセージを、メディアを通して受け手が正しく受け取ることが重要。表情や身振り、言語、文字や図などもメディア。送り手と受け手の間で、表現 と文脈(コンテキスト)について、共通の知識・理解が前提として必要になる。

「災害の教訓を生かす」場面で「情報」が不足していたから「情報」を増やすことは正しいか。

例えば雨量計という「モノ」を増やしても、「データ」を増やすだけ。どの程度の雨量なら「大きい(危険)」のかはその場所によって異なるので「情報~知識」がなければ効果を発揮しない。

 また、データ、情報、知識のいずれも、「送り手」が発信されていたとしても、「受け手」が認知・理解・活用しなければ効果を発揮しない。だからメールやSNSなど「メディア」を高度化しても解決するとは限らない。

事例1 仙北市田沢湖田沢供養佛 雨量の情報はあるのに、受け手が認識しておらず、情報が不足しているとして新たな100台の雨量計の設置を計画した。

事例2 2016年台風10号災害岩手県岩泉町 IP告知システムを導入していたのに、緊急放送の運用がうまく回っておらず、通常の放送で伝達した。